2014年9月19日。
生誕40周年を迎えた史佳は、この節目となる年、
LIVEを丸々一発録音するというレコーディングLIVE「糸際」を、新潟市音楽文化会館にて開催した。
この日の為に、彼はどれほどの練習をし、どれほどのイメージを膨らませ、どれほどの緊張感と意気込みを持ち、
たった一人であのステージに上がっただろうか。おそらくそれは、本人にしか分からないだろう。
極限状態まで自分をもっていき、まさに自分自身との一騎打ちだ。
ましてやこの日のLIVEは一発録音ということもあり、決して失敗は許されない。
会場アナウンスと共に本ベルが鳴る。
一気に騒ついていた客席に沈黙と緊張感が走った。
大きな拍手で迎えられた史佳は、深々とお辞儀をした後、ゆっくりと腰を下ろし、静寂の中調弦を始める。
一音が鳴った時点で、この日のLIVEはいつもと違うただならぬ空気感に包まれた。
オープニングはもちろん、「三味線じょんから」
この曲は、初代高橋竹山師が、いつもステージのオープニングに演奏していた
門付け三味線の曲である。竹山節の型が、この曲に凝縮されている。
オール竹山節プログラムは、全11曲であった。
一言も言葉を発しず、ただひたすら、弾き切ったのだ。
何という事だろうか。
一曲終わると、すぐさま調弦をし、緊張の糸が切れない間に、また次曲へと、3本の糸を紡いでいったのだ。
「糸際」というこのLIVEのタイトル。
これは津軽三味線奏者、史佳が創り上げた造語である。
バチを操る右手と、3本の糸を操る左手のコンビネーションを瞬時に必要とする瞬間芸術の事を意味する。
まさにこの瞬間芸術が目の前で繰り広げられていたのだ。
それは短くも長くも感じられる時間であった。
普段の彼のLIVEでは、持ち前の低音のきいた声を生かし、オンとオフの部分で、柔らかい雰囲気が生まれるのだが、
この日はLIVEが終わるまで一言もその声を聞くことはなかった。
一番動揺したのは、この日来場されたお客様であろう。
特に毎回彼のLIVEに足を運んでいる方は、いつもと180度違う彼のステージに、ただただ聴きいっているようであった。
要するに、客席の緊張感の糸も切れることなく、約90分間、弾丸のようにひたすら浴びせられる音色に、
身動きがとれない状態だったということだ。
これには心の準備が出来ていなかった方は、正直、とても疲れてしまったかもしれない。
しかし、彼の津軽三味線を聴きたいと来場されるお客様があってこそ、
この「糸際」をやる意味があったというものだ。
三味線を手にしてから30年が経った史佳が、40年に向けての新たな一歩を進む為にも、
「糸際」が一つの区切りとなったのだから。
壮絶な90分間ののち、トミタプロデュースの富田 剛史さんと、
アフタートークが開催された。
ここでようやく、会場の空気が一変し、いつもの穏やかさが戻った。
そのギャップがまたお客様のハートを鷲掴みにしたのではないかと感じる。
アンコールには、おもむろに手ぬぐいを取り出し、目隠しをしての「即興曲」。
これには客席からも、少しざわつきがあった。
普段から手元を全く見ないのも特徴の一つだが、見ないのと、見えないのとでは大きな差がある。
彼はどこまで自分を追い詰めるのだろうか。
私も自然と目を閉じて、聴覚を研ぎ澄ませた。音は前へ前へとどんどん飛んでくる。
三味線が、身体の一部となり、内側からあふれるエネルギーとでも言おうか、
極限状態で11曲を弾き切った後とは思えないエネルギーであった。
これには私も鳥肌が一気にたち、何故だかわからないが、
溢れそうになる涙を必死でこらえていた。
これで、LIVEは終了したかと思われたが、富田さんの要望もあり、
2曲目に演奏した「三味線よされ」のリクエストで本公演を締めくくった。
会場から大きな拍手が響き渡る中、彼は笑顔でお辞儀をし、ステージを後にした。
今回の「糸際」LIVE、今後の彼にどんな効果を与えるだろうか。
これからまた、歳と共に様々なスパイスを調合し、どんどん変化していくであろう。
そんな彼の津軽三味線に、期待せずにいられないのでは?
次の糸際ライブは、10年後の同じ日、、、、、
もしくは、シリーズ化して毎年やってもいいのでは、、、
最後に
糸際レコーディングライブ 演奏曲目とスナップ写真
※本番は写真がありません。
1.三味線じょんから
2.三味線よされ
3.十三の砂山
4.津軽あいや節
5.津軽じょんから中節
休憩
6.ワイハ節
7.鯵ヶ沢甚句
8.津軽小原節
9.弥三郎節
10.津軽三下り
11.津軽音頭
アンコール
即興曲
三味線よされ



ニューアルバム「糸際 -itogiwa-」
2015年1月17(土)
史佳りゅーとぴあライブで、全国発売に先駆けて
先行発売決定!!
2014年9月13日|カテゴリー:
ライブスケジュール
関東方面の皆様。朗報です!!
池袋 らいぶはうすの鈴ん小屋で、
史佳Fumiyoshi津軽三味線LIVEが決定いたしました。
鈴ん小屋は、民族音楽にも力を入れておられ、幅広いジャンルのライブを
企画しておられます。今回、津軽三味線LIVEということで
ワンマンライブが決定いたしました!
質の高い音を生み出す「和」を大切にした素敵な空間です。
お料理も、有機野菜を使用したベジタリアンフードをコンセプトに
有機創作料理を提供しているお店です。
自然の恵みを体とココロに取り入れながら、
三味線の音楽を楽しみませんか?
史佳の津軽三味線の真髄である弾き三味線の世界をたっぷりと
お聴き頂きます。後半は、もちろん、オリジナル曲演奏で、
思いっきり盛り上がりたいと思います。
サポートミュージシャンには、
三味線:更家健吾、そしてドラムに松井リカを
迎えて、賑やかに、盛り上がること必至!!
ご予約は、お早めにお願い致します。

【日時】 2014年11月8(土)
開演19:00 開場18:00
【会場】 らいぶはうすの鈴ん小屋
東京都豊島区東池袋1-47-1 庚申ビル B1F
03-6382-7273
【料金】 前売り3,000円(当日4,000円) ドリンク代別途
【出演】 史佳Fumiyoshi(津軽三味線)
<サポートミュージシャン>
更家健吾(津軽三味線)
松井リカ(ドラム、パーカッション)
【お申込・お問合せ】
kengo.saraie86@gmail.com
または、
鈴ん小屋 03-6382-7273
史佳オフィシャルサイトからもお申込み頂けます。
officefproject@gmail.com
2014年9月2日|カテゴリー:
ライブスケジュール
新潟を拠点に様々な分野で活躍しておられる方をゲストに、Noism芸術監督・金森穣との対談を行うシリーズ企画「柳都会(りゅうとかい)」。
10回目を数える今回から、りゅーとぴあを飛び出し、”学びと情報の拠点”ほんぽーと 新潟市立中央図書館で開催します。
ゲストにお迎えするのは、三味線プレイヤーの史佳Fumiyoshiさん。金森穣とは、同じ寅年生まれ。共に幼少より母/父に師事して三味線/舞踊の道へ入り、現在は新潟を拠点に国内外で活動しています。不惑の年を迎える2人が見据える今とこれからを語ります。

Noism対談企画 柳都会(りゅうとかい)第10回 史佳 Fumiyoshi×金森穣
【日時】2014年9月21日(日)14:30-16:00
【会場】ほんぽーと 新潟市立中央図書館〈3Fビーンズホール〉
【参加費】無料(要予約)
【定員】80名
【申込方法】
メール、Faxまたは往復ハガキに
1)氏名(ふりがな)
2)郵便番号
3)住所
4)Tel/Fax
5)メールアドレス
を明記のうえ、下記までお申し込みください。
【申込締切】9月18日(木)必着
*定員になり次第締め切らせていただきます。
*お申込みいただいた方には、折り返し確認のご連絡を差しあげます。
*当日は受付にてお名前をお伝えください。
【お問い合わせ】りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 事業課 Noism「柳都会」係
〒951-8132 新潟市中央区一番堀通町3-2
Tel: 025-224-7000 Fax: 025-224-5626
E-mail: info-noism★ryutopia.or.jp メール送信の際は★を@に変えてお送りください。
[主催]公益財団法人 新潟市芸術文化振興財団 [製作]りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
[共催]新潟市教育委員会
8月9日、2014夕日コンサートは降りしきる雨の中行われました。
初の雨天開催。それにも関わらず、 青山海岸にご来場頂いたお客様。
本当にありがとうございました。まず、熱い声援を送ってくれた
ファンの皆様に御礼を申し上げます。本当に有難うございました。
史佳ファンの皆さんの熱い声援、そして、応援グッズ、
しっかりとぼくの心に刻まれました。
雨の中、本当にありがとう、アリガトウ、有難うございました。
さぁ、今回で夕日コンサート最多出場となった史佳。この結果は
本当に夕日キャンペーン実行委員会の皆様の応援、支援がなければ
実現しないことでした。感謝∞でした。
そして、今年は、夕日キャンペーンPR大使という大役を仰せつかり
このイベントの素晴らしさを多くの人に知って頂くために活動してきました。
仙台でのPR活動、そして本番までの各方面へのPR活動など、
大変充実したものでした。
それでは、ファンの皆様のために、バックステージのレポートを
お届けしますよ。
まずは、オープニング「いま地球が美しい」の振り付けの練習を
しています。

そして、本番。今年は、世界的ピアニストの塩谷哲さんとの
コラボレーションが実現しました。
曲は、塩谷さんのオリジナル曲「Mr.TAP-MAN」
めちゃくちゃカッコイイ曲。
まずは、当日午後からのリハーサルに臨みます。

この段階では、去年より涼しくて、弾きやすいね!!なんて思っていました。
マイクも、自前のDPA4099を準備。やっぱり、音がいい。無線を使用して
自由に動けるようにしました。
そして、塩谷さんのステージが始まりました。
ぼくは、ステージ脇から、塩谷さんのピアノ演奏をじっくり聴きました。
野外でピアノ一台で、演奏することが初めての経験と
おっしゃっていた塩谷さん。
しかも、雨あしが強まり、ピアノの鍵盤に雨が直撃しているのが、
照明に照らされてよく見えました。
しかし、さすが超一流のプレーヤー塩谷さん、
全く動じることなく、
ピアノの音が、雨の中、
ダンス、ダンス、ダンスしているように思えました。
塩谷さんの演奏の姿をみながら、すごく感動している自分。
すばらしいソロ演奏でした。感動しました。
常々、言っている事ですが、本物の演奏家は、
楽器ひとつでお客様を感動させる
ことができるのです。
特に、ピアノや三味線は、もともとは、歌の伴奏楽器でしか
なかったわけですだから、ソロで聴かせる、感動させる、、
これは相当に凄い事なんです。

そして、雨の勢いは更に増して、
ステージ上は、もう雨でびしょびしょ。
覚悟を決めました!!
やってやろうじゃないの!!
史佳の三味線人生で、これだけの雨の中、ステージに立つ事は
もちろん初めての経験。
すごく、テンションが上がりました。
いよいよ、本番
雨の中のコラボレーションがスタートしました。

一瞬、一瞬が最高の時間でした。
リハーサルとは全く違った本番となり、それこそが、即興アドリブの
醍醐味なのだと身体で体験出来ました。
お互いの呼吸、目の合図、その一瞬一瞬のお互いの音を瞬時に絡ませ、
感性を研ぎ澄ませます。
後半の盛り上がりでは、かなり高揚感が増して、三味線を走らせました!!
自分的には、一カ所だけ、悔いの残るポイントがあったのですが、
それが今の史佳の実力。そう、その課題がクリアになったら、
更なる三味線の可能性が広がるのだと、確信できるライブでした。
渡辺美里さん、華原朋美さんの歌が素晴らしかったのは、
言うまでもありません。
ただ、その中で、ピアノ一台&三味線一丁の世界観が表現出来た事は、
自信を持っていいよね☆
分かる人には、分かるから!!
ただそれだけでいい。
最後に、この一枚。
おれの分身、よく頑張ってくれた!!
ありがとう!!
これは、かけがえのない勲章となるだろう、、、

本当に、日本海夕日キャンペーン実行委員会の皆様、そして関係者の皆様、
ボランティアスタッフのみんな
そして、夕日キャンペーンPR大使のひなた
本当に素晴らしい時間をありがとう!!
日本海夕日コンサート3年間
どうもありがとうございました!!
2014年8月8日|カテゴリー:
ライブスケジュール
子供から大人まで、様々なアレンジを加えた
新世代の三味線ワールドを、ご堪能ください!

【日時】2014年8月23日(土)
19:00開演
※雨天時は翌日に順延
【場所】内野西が丘 夏祭り会場(清水フード建設予定地)
新潟市西区五十嵐上崎山
JR越後線内野西が丘駅 下車3分
【料金】無料
【主催】内野西が丘 夏祭り実行委員会
2014年7月31日|カテゴリー:
ライブスケジュール
津軽三味線 母・竹育、息子・史佳が語る
史佳を「うつ」から立ち直らせた、
母の支えと津軽三味線の響き

【日時】2014年11月10日(月)
13:30〜15:45(13:00開場)
【場所】十日町千手中央コミュニティセンター
千年の森ホール
十日町市水口沢76-7
【入場】無料
【プログラム】
①挨拶 十日町地域振興局 局長 桐生裕子
②挨拶・講演「こころと薬の話」
新潟いのちの電話 理事長 及川紀久雄先生
(新潟薬科大学名誉教授)
③津軽三味線演奏とトーク
新潟高橋竹山会・会主 高橋 竹育
三味線プレイヤー 史佳Fumiyoshi
【お問い合わせ】
新潟いのちの電話 Tel:025-280-5677
十日町地域振興局健康福祉課 Tel:025-757-2402